コラム

2023/03/09

「実はキツくない? “施工管理きつい”と感じる人・感じない人」

施工管理の仕事は、休みは少ないし給料は安い、残業も長いらしいと、色々と仕事がきつそうな噂はあるけど実際はどうなのだろう?

 

でも、そういう労働状況の中でも、やりがいがあって楽しい仕事だという話を聞いたこともあるので、実態がよくわからない。

 

そこで、今回は「施工管理」という仕事は実際、きついのかきつくないのか、仕事のやりがいとは?などをご紹介していきます。

 

 

【目次】

■施工管理の仕事とは?

■施工管理に必要な能力

■施工管理の仕事がきついと思われてしまう理由

■施工管理の仕事をきつくないようにするには?

■まとめ

 

 

■施工管理の仕事とは?

施工管理とは、ビルやマンションの建築工事などが、予定通りに進捗して完成するまでの安全・品質・スケジュール・予算面のすべてを管理していきます。

問題が生じれば、その改善策を打ち出して解決し、納期まで予算内で完遂しなければなりません。

 

いわゆる、着工から竣工まで工程管理・原価管理・安全管理・品質管理を現場で担っていくのが施工管理の仕事なのです。

 

◇施工管理の仕事の種類

施工管理の仕事は、工事の現場において「原価管理」「工程管理」「品質管理」「安全管理」を行います。

 

①原価管理

予算内で工事が完遂できるように、建築資材や作業スタッフの人件費など現場に関わる原価を管理する業務です。

 

②工程管理

着工前に作成した施工計画に基づき、予定通りに現場作業を進めていくための管理を行います。

予算面や人手不足などの問題が起きれば、迅速に対応をしていきます。

 

③品質管理

建築法や品質基準に基づいて、きちんと造られているか?の品質管理を行います。

 

④安全管理

現場のスタッフはもちろんのこと、周辺の住民や建物などに怪我やトラブルなどが起きないよう安全に工事を進める管理を行います。

 

◇施工管理の魅力(やりがい)

施工管理の仕事では、実際に機械や道具を使って建物を完成させるわけではありませんが、予定通り予算通り、問題もなく無事完成する達成感が、施工管理業務の一番の魅力と言えるでしょう。

 

その他にも、施工を手がける各工事のスタッフと協力し合う意識の形成を行い、一緒にモノづくりを成し遂げるというやりがいもあります。

 

 

■施工管理に必要な能力

施工管理の業務をするうえで、どのような能力が求められているのでしょうか。

求められる能力をいくつか備えている人は、一概には言えませんが施工管理業務に向いている人と言えるでしょう。

 

そして、それは施工管理の仕事が「きつい」と感じなくなることにも、つながっていくと思います。

 

施工管理に向いている能力とは

①建築に興味がある人

建築物の施工管理をするうえで、建築物に興味があるかどうかはとても重要なポイントとなります。

 

当然、興味があれば常に現場で何かを学ぼうという姿勢や、あらかじめ自分なりに建築についての情報を得て知識として身につけていきます。

そして、そうしたこと自体が楽しくなっていくことで、施工管理の仕事に役立っていくと、きついと感じるより楽しいと感じる時間を持つことも可能となっていきます。

 

②マルチな対応が出来る人

工程管理では、現場への指示やスタッフとの打ち合わせ、書類作成や問題点の改善など、時にはこれらを同時にいくつも処理をしていかなくてはなりません。

優先順位を判断し、ひとつひとつを確実に処理することで仕事に対するストレスも軽減され、仕事をきついと感じるよりも多忙な施工管理を無理なくこなすことで、それにやりがいを感じるようになっていきます。

 

③忍耐強くリーダーシップを発揮できる人

建築の現場には、多くの専門家が作業をしています。

たくさんの人の中には、気難しい人もいるでしょうが、施工管理者としては人付き合いに苦手をつくらないことがベストな選択です。

 

何か揉め事になっても、忍耐強くコミュニケーションを図ることで、相手もこちらの伝えたいことに気がついてくれるものです。

それには、相手への配慮も必要ですし、施工管理者としての知識や情報力を身につけておく努力が必要になります。

 

そうした努力の成果が相手に認められると、信頼し合えるつながりができてきますので、施工管理者として自信をもってリーダーシップを発揮し、現場をハンドリングできるようになるでしょう。

 

結果、施工管理業務が益々楽しくなってくるはずです。

 

④問題解決能力と危機管理能力

スケジュール通りに工事を進めるのが施工管理の仕事ですが、予想もしないトラブルは発生するものです。

その時には冷静に問題を把握し、迅速に対応することでトラブルは解決できます。

 

また、工事現場には様々なモノも置かれており危険がはらんでいることもあります。

現場をよく見て、危険を予測し対策を立てることで危険回避ができることもありますので、危機管理には常に意識をしておきましょう。

 

⑤交渉能力・説明能力

施工管理は、現場で発注者や各スタッフなどに工事の説明を行うことも多く、短時間で相手に伝え、理解してもらえる交渉力や説明力を身につけておくことが大切です。

 

 

施工管理に向いていないかもと思われる人は

施工管理の仕事は向いていないかもしれないと思う人は、当然仕事は面白くなく、つらくてきついものになります。

つまり、施工管理の仕事は「きつい」と感じてしまう人になります。

 

向いていないというのは、簡単に言ってしまえば「向いている人」が有する能力が足りていないことから起きているかもしれません。

もちろん、世の中には完璧な人はいませんから、この能力がないから向いていないのだと思う必要はありません。

 

能力というものは、自分の努力と行動力で養えるものだからです。

 

大事なことは、自分のウイークポイントをきちんと把握して、それを補うように努力してみることが、大事であるということを理解することです。

 

 

■施工管理の仕事がきついと思われてしまう理由

どのような仕事でも簡単ではありませんし、大変なこと、面白くないこと、きついとと感じることはたくさんあります。

そういう意味では、施工管理の仕事が特別きついわけではないのですが、きついと感じる事柄をまとめてみましたので確認してみてください。

 

◇労働時間が長いことがある

施工管理は、納期近くになると間に合わせために、作業を詰め込むことも多いため、定時で業務が終わらないこともしばしばあります。

それが原因で、施工管理の仕事はきついと感じるのかと思われます。

 

◇年間休日が少ない傾向にある

施工管理は、土曜の休日がないところが多く、年間休日が少ない傾向にあります。

完全週休2日制で働きたいと思っている人にはきついと感じるでしょう。

 

◇体力的に厳しい

管理する仕事とはいえ、働く場所は工事現場ですから、現場にいる間は立ちっぱなしですし、安全のために季節に関係なく長袖着用が義務付けられています。

夏場に立ちっぱなしで長袖の服装で外の現場ですと、体力に自信がないときついと感じることでしょう。

 

 

■施工管理の仕事をきつくないようにするには?

施工管理の仕事は、激務できついといったイメージが付きまとうようですが、現在、法改正の後押しもあり職場環境は徐々に改善されつつあるようです。

 

特に、大手の施工管理会社では、働き方改革が進んでいますし、新たな人材確保やICTツールの導入といった改善施策をスタートさせています。

そういうことを踏まえて考えていきますと、働きやすい環境が整った会社に転職することを視野に入れると、施工管理の仕事自体をきついと感じなくなるのではと思います。

 

具体的には、働き方改革を推進している企業とか、働き方改革を推進している企業を選んでみるなどが選択肢にはあると考えられます。

 

◇きつくない施工管理の職場の探し方

きつくないと感じることができる能力や経験があっても、さすがに休日が思うように取れないのは体力的につらくなります。

そこで、施工管理の職を探すときに、年間休日とみなし残業の有無などを求人情報で確認しましょう。

 

自分で調べるのも限界があるでしょうから、そういうときは転職エージェントや施工管理の紹介事業を行う会社などから情報を教えてもらうのが良いと思います。

 

■まとめ

施工管理の仕事は、施工計画の作成、スケジュール通りに進められるように工程管理を行うのが主な役割です。

そして、現場での作業が終われば、事務所に戻って報告書の作成などのデスクワークも行う多忙な仕事に見えますが、その分完成した時のやりがいは大きなものを感じます。

 

今、建設業界も働き方改革によって、2024年から労働基準法改正で労働時間の上限が設けられます。

 

また、建設業界の働き方を変えるには、ITツール(ICT)の導入をすることで、現場での作業もデスクワークも効率的になります。

 

実際に、ITツール(ICT)を導入している企業も増えていますので、現場で使うタブレット端末の導入を検討している企業などにも着目して、企業探しをしてみることをおすすめします。

 

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