これから施工管理職の仕事へ転職を考えている方や、建築建設業界で働いている現場作業員の方は年収アップを目指して、「施工管理の資格を取りたい」と考える事も多いでしょう。
では、実際に施工管理技士の資格を取ると、どれくらい年収が上がるのでしょうか?
本記事では、
・資格の有り無しで、どれほど年収の差があるのか
・資格を受験するために“知っておくべきポイント
・資格取得後はキャリアアップ転職が実現しやすい
これらの内容を踏まえながら、
施工管理技士の資格が《収入に与える影響》について、詳しく解説していきます。
<目次>
1-1.【資格あり・なし】年収の差はいくら?
2-2. 施工管理の仕事は『学歴<資格』
2-1. 資格の種類
2-2. 受験資格に実務経験は必要?
2-3. 学歴別で変わる経験年数
3-1. 働き先でも収入が変わる!年収イメージまとめ
3-2. 働く土地で収入が変わる!地域別まとめ
まず初めに、施工管理技士の平均年収は、約600万円とも言われています。
最新データ(2022年)によると
全職種の平均年収が461万円となっており、施工管理技士は平均よりも高い水準の年収であることが分かります。
施工管理技士は、資格が無い人も働くことが出来るので、将来を見据え『未経験から施工管理職』へ転職をすることも可能です。
そして、施工管理職での早期収入アップを目指すなら、施工管理技士の資格を取ることが、最短ルートであると言えるでしょう。
では、施工管理技士の資格を取るといくら年収があがるのでしょうか?
次の項目から【資格あり・なし】別に
年収にどれほどの変動があるかを見ていきましょう。
1-1【資格あり・なし】年収の差はいくら?
施工管理は大きく分けて7種類の資格があります。
今回は、施工管理職で“取得したい資格”に多く上げられる、建築施工管理技士の資格に注目してご紹介していきます。
・工事対象:戸建て・マンション、ビル・商業施設 等
■ 建築施工管理技士の平均年収
資格なし:約350万円〜
資格あり:約400~700万円
■ 資格ごとの平均年収
2級建築施工管理技士:約585万円
1級建築施工管理技士:約690万円
こちらのデータをもとに、
1級と2級の資格保持者を比較すると
年収におよそ100万円以上の差があることが分かります。
(参照元記事:https://sekokan.ten-navi.com/article/129/)
まずは、2級建築施工管理技士を目指し、さらなるステップアップとして1級建築施工管理技士へ挑戦することをオススメします。
では、これらの資格を取るために『学歴』は関わってくるのでしょうか?
1-2. 施工管理の仕事は『学歴<資格』
施工管理の職種は、学歴よりも資格が重視されています。
その理由は、資格があれば任せられる業務領域が広く、即戦力として活躍することが期待できるからです。
これまでの学歴を気にせず『資格を取得する』ことで、業界における地位を確立できる点では、出身歴を問わず、みな平等に夢のある職種でもありますね。
それでは、資格取得を目指し、受験を受けるにあたって、どう準備をしていけばいいのでしょうか?
次の内容で、ひとつずつ確認していきましょう。
まずは、建築施工管理技士の資格を受験する前に、知っておくべき3つのポイントを紹介していきます。
2-1. 資格の種類
建築施工管理技士は国家資格であり、1級・2級の資格があります。
資格を取る順番としては、
【2級施工管理技士】
↓
【1級施工管理技士】
このような順番になります。
その理由は、次の項目で受験資格について解説していきます。
2-2. 受験資格に実務経験は必要?
建築施工管理技士2級の受験概要は、第一次検定・第二次検定があり、第一次検定は満17歳以上であれば誰でも受験できます。
しかし、第二次検定の受験には、実務経験が必要となってくるため、「実務の経験年数がどのくらい必要なのか」をしっかりと把握しておきましょう。
2-3. 学歴別で変わる経験年数
最終学歴・専攻学科別ごとに必要な実務経験年数が変わってきます。
この実務経験の期間は最終学歴によっても変わってきます。
まずは《自分の最終学歴》と受験資格となる《経験年数》を照らし合わせてみましょう。
【最終学歴別の受験資格】
・高等学校、専門学校専門課程
…卒業後3年以上の実務経験を有する者
(指定学科以外の場合:卒業後4年6か月以上の実務経験を有する者)
・短期大学、5年制高等専門学校、専門学校の専門士
…卒業後2年以上の実務経験を有する者
(指定学科以外の場合:卒業後3年以上の実務経験を有する者)
・大学、専門学校の高度専門士
…卒業後1年以上の実務経験を有する者
(指定学科以外の場合:卒業後1年6か月以上の実務経験を有する者)
・学歴なし:8年以上の実務経験を有する者
https://www.fcip-shiken.jp/about/shitei.html
※指定学科かどうかは、上記URLよりご確認頂けます(建設業振興基金)
ちなみに2級取得者は、
合格後5年間実務経験を積むことで1級を受験できます。
もし2級を受けず、いきなり1級を受験したい場合は、以下より必要な実務経験年数をご確認ください。
(参照)令和5年度 1級 建築施工管理技術検定のご案内/https://www.fcip-shiken.jp/ken1/index.html
建築業界の人手不足が続いていることもあり、あらゆる企業が優秀な人材を求め 就労環境や賃金・待遇面など整備している企業が年々増えてきています。
施工管理技士の資格は、
業界における多くの会社に重宝されるケースが多いため、資格取得後は、働き先の見直しを行うのも良いのかもしれません。
働く企業・働く地域でも収入に変動があるので、それぞれの収入差について、簡単にまとめていきます。
3-1. 働き先でも収入が変わる!年収イメージまとめ
勤め先も大手ゼネコンから、
小規模の建設会社まで、さまざまな規模の会社があります。
建設業界では、大手企業ほど大規模な建設工事を請け負う機会が多いため、企業規模に比例して、年収も高くなるといったイメージになるでしょう。
20・30代別、企業規模により年収相場は以下のようなりました。
・20代施工管理の平均年収
中堅ゼネコン: 322~587万円
準大手ゼネコン:322~651万円
大手ゼネコン: 309~767万円
・30代施工管理の平均年収
中堅ゼネコン: 630~651万円
準大手ゼネコン:703~727万円
大手ゼネコン: 837~866万円
20代ではそこまで収入に差がありませんが、30代以降からは100万以上の差が出てくるようです。
また、継続年数や役職なども昇給に関わってくるので、勤務年数を重ねることで収入アップに繋がるとも考えられるでしょう。
3-2. 働く土地で収入が変わる!地域別まとめ
地域毎にも年収の差があるので、働く土地を見直すのも年収アップに繋がります。
では、高収入を見込める地域はどこなのでしょうか?
◎都道府県による『平均年収の違い』
都心エリア(東京・大阪・愛知)…500~600万円
地方エリア(中核都市部)…400万円台
その他エリア…300万円台
都心部の賃金水準が高い理由として、公共工事・大規模施設の現場も多いため、収入が高くなりやすい傾向が上げられます。
今回は、施工管理技士資格の有無で
年収にも大きく差が出ることについてまとめました。
資格を取ることで「昇給や手当」に繋がったり、大手企業への転職にも有利になる点からも、施工管理技士としてキャリアアップするためには 資格が必要と言っても過言ではないでしょう。
2021年4月より、施工管理技士全般の受験資格が緩和し、建築業界で活躍する人材を増やそうとする動きが見られています。
これから施工管理職で活躍したいという方は、是非このチャンスを活かし、資格取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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